院長のひとりごと

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2019.01.15更新

京都 四条烏丸の歯科医院 RIMO dental clinicの院長 小川智功です。

さし歯が脱離したと患者さんがご来院されました。

処置前

 歯肉の縁上に出ている歯質がほとんどない状態でした。この状態で再度被せ直しても、歯肉が腫れやすくなります。その腫れた歯肉に押されて、しばらくすると被せたクラウンは脱離します。歯肉の腫れの原因となる菌は、歯の根にも悪影響を及ぼすので、次に脱離するときは歯はもっと悪い状況になって脱離する事となります。

 被せていく上で歯肉縁上の歯質がないと、歯肉が安定しません。今回、患者さんが歯が脱離する事なく、長期的に安定する治療をご希望されるのであれば、歯を矯正的に挺出させた後に、歯肉の整形を行い、腫れにくい歯肉を整えた上で、治療を行った方が良い事を説明しました。期間は2か月程度は必要となりますが、この歯の状況がさらに悪くなってからこの治療を行う事は、さらに難しくなりますことも合わせて説明し、同意頂けたので、治療を進めました。

治療中

両隣在歯には修復物がしてあったので、修復物の部分だけ切削を行い、装置を装着しました。1ヶ月足らずで予定したところまで、歯が挺出しました。同時に歯肉も合わせて盛り上がってくるので、歯肉整形を行いました。

矯正中

歯の動揺も認められなかったので、仮歯を装着しました。患者さんのかみ合わせに順応した形態である事を確認の後、口腔内スキャナーでスキャンの後、オールセラミッククラウンを作成しました。

処置前後

患者さんはご自身の年齢で矯正治療が可能なのか心配しておられましたし、1ヶ月程度は歯がない期間があることも危惧しておられました。「この歯にはこれが最後の歯科治療と思って、徹底的に治療させて頂きます。」と、お伝えしておりました。トータルでは2ヶ月半ほどかかりましたが、患者さんにも喜んで頂けて嬉しかったです。

投稿者: リモデンタルクリニック

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