京都 四条烏丸の歯科医院 RIMO dental clinicの院長 小川智功です。
10月で当院は開院して14年を迎えます。開院当初から当院はセレック治療を行なっています。患者さんの臨床結果を踏まえて、治療への理解が深まればと思い、自分自身の経験と見解を述べていきたいと思います。
今から11年前のことです。金属を白くしたいと患者さんが来院されました。
患者さんにセレック治療の内容を説明し、同意頂けたので、セレック治療を行うこととなりました。
まずは金属を除去後、むし歯を徹底除去しました。
同日中にセラミックを装着しました。
患者さんは定期的に検診にお越し頂いておりました。9年後に一番奥のセラミックが破折しました。
破折したことは残念ではあったのですが、大きな違いがありました。金属除去時と比較します。
9年経過しても一切むし歯になっていませんでした。この患者さんだけでなく、全体の1%弱位、セラミックが欠けた方はありますが、むし歯になっていた方は14年間で1人もいません。セラミックは割れずに歯が割れた方はいますが、14年間で3名、3本だけです。100%ではありませんが、事故のような非常に少ない割合です。
患者さんは再度セラミック治療を希望されたので、セレック治療を行いました。
それから2年経過して、現在に至ります。一番奥の歯は今のところ、欠けてはおりません。奥から2番目に至っては11年間一度も欠けていません。
当院では患者さんにセラミック治療などの保険外治療を勧めることは一切ありません。
院長が全て説明しますので、スタッフに保険外治療の話をさせたことは14年間で1度もありません。
ただ、『 セレックで即日修復した歯はむし歯になっていない』ことは事実です。
当院にお越し頂く患者さんには「保険でも保険外でも大切なのは治療を一生懸命やることです。銀だろうと白だろうと僕は関係なく一生懸命やります。でもどれだけ一生懸命やっても、材質の特徴には勝てないこともあります。
割れるのが嫌なのであれば、僕は保険適用の金属をお勧めします。またむし歯になるのは嫌なのであれば、セレック治療をお勧めします。
金属は割れないけれど、咬む力によってたわんで隙間ができてそこからむし歯になることがあります。セラミックは割れることもあります。僕はセラミックが割れるのは、強い力がかかったシグナルだと捉えていますし、むし歯になっていないから1回で戻せることがほとんどなので。
むし歯になって、切削が必要になり、だんだん歯がなくなっていってしまうと銀とか白とか言ってられなくなります。
人によって価値観は様々なので、割れるのが嫌なのか、むし歯になるのが嫌なのか。よくお考え下さい。どっちでも一生懸命やります。」とお伝えしています。
15年目も一生懸命、臨床に尽力してまいります。