院長のひとりごと

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2020.10.21更新

京都 四条烏丸の歯科医院 RIMO dental clinicの院長 小川智功です。

他院で歯を抜くことになった左下にセラミックのブリッジを入れてほしいと患者さんがご来院されました。 

初診時

 患者さんがご希望されたセラミックブリッジでは現在天然歯である親知らずと第一小臼歯を切削し、3本の支台歯にして5本のブリッジを作成することとなります。このブリッジの設計は、保険治療の力学負担に基づいているのですが、僕の臨床経験では非常に予後が悪いので、患者さんにお勧めすることはありません。

 ロングスパンのブリッジだと、

◯ チョッピング、グライディング時の咬合負担が複雑になってしまうこと。

◯ 非常に歯磨きがしにくいため、むし歯になってしまうことがあること。

他にも理由はありますが、この2つが大きな理由です。治療計画書を作成し、患者さんが他の手段と比較して頂きました。

治療計画書

 予知性が高い治療はインプラント、部分義歯、ブリッジの順でした。患者さんはインプラント治療を希望されました。患者さんは前医で抜歯時に骨再生処置を受けておられました。

パノラマ左下

 レントゲンによる診断から、不良肉芽組織が骨の再生を妨げており、この状態でインプラント手術を行うのはリスクが高いことを説明しました。患者さんには同意頂き、骨再生処置を行わせて頂きました。

GBR術前術後

 処置前は境界が明瞭だった部分が、骨再生療法後に境界が不明瞭になっています。生体と一体化するとこのように不明瞭な骨組織像を呈します。CTシミュレーションを行い、手術計画を説明しました。

手術計画書

 インプラント手術当日は、患者さんは8:40にご来院され、局所麻酔、クリーニング、術前の資料採取を行い、9:10に手術開始、2本のインプラントを埋入、縫合を行い、9:40に手術終了、9:50には医院を出られました。 2ヶ月半後に二次手術を行い、仮歯を作成し、咬み合わせを確保しました。患者さんに左で咬むことのリハビリの後、光学印象を行いました。

光学印象1

光学印象2

 自身のインプラント埋入の再評価を行い、補綴物の設計を行いました。自分が想定した通りの埋入だったので、補綴物を連結することも、単冠処理することも自由自在でした。単冠処理とし、患者さんに今後のメンテナンスの方針を考察しました。

術前術後

 再度骨再生処置が必要なことを患者さんにお伝えするのは心苦しかったのですが、きちんとリカバーを行い、患者さんにご満足頂ける形でインプラント治療を終えることができました。患者さんはとても喜んで下さったので、良かったです。

医療広告のガイドラインに基づき、治療概要を記載致します。

治療名:インプラント治療

治療内容:骨再生後、2本のインプラントを埋入。仮歯作成後、光学印象、セラミッククラウン装着。

治療に際してご理解頂いたこと:局所麻酔が必要です。骨再生処置、インプラント治療では外科処置が必要です。インプラントドリリング時、歯の切削に伴い、振動などの違和感があります。治療途中は歯を入れることができませんが、ご希望でしたら、部分義歯を作成致します。仮歯作成後は咬む感触、頬粘膜、舌に触れる感触などを慣らすために一ヶ月ほどリハビリテーションを行います。

治療後にご注意頂くこと:治癒は術後の患者さんの動向に依存する部分もあります。手術後2〜3時間は患部を良く冷やして頂いた方が腫れにくくなります。手術後当日は汗をかくような体を温める血行が良くなることは控えて、安静にして頂いた方が腫れにくくなります。2〜3日は腫れることがございます。装着している上部構造はオールセラミッククラウンなので、固い物を不意に咬んだ時に割れることもあります。しかし、中のアバットメントは全く無傷でいることが可能ですし、コンピューター内にデータがありますので、ご来院時には既に作成しているセラミッククラウンを装着できます。

施術時間:骨再生手術約50分、インプラント2本埋入手術約40分、2次手術15分、光学印象5分

費用:骨再処置、診断料、手術基本料、2本インプラント埋入手術、光学印象、2本セラミッククラウン装着、別で第二小臼歯のセラミック装着 約80万円

投稿者: リモデンタルクリニック

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